バンクシー(Banksy)ー 正体不明のグラフィティアーティスト
(Via: https://www.pinterest.com/pin/317503842464707563/)
Banksy(バンクシー)とは?
HIP HOP の四大要素(DJ/ RAP / Breakin’ / Graffiti)の「グラフィティ」を表現方法に用いて、ロンドンを中心に世界各地のストリートの壁や公共物にゲリラ的に風刺画的な絵を描く、芸術家。
圧倒的な知名度と名声がありながらも、未だ正体不明。
反体制的で、権力に対して風刺するのが彼の作風
なぜ逮捕、起訴されない?
無断で街頭にペイントするグラフィティアートは当然、逮捕、起訴される可能性があります。
しかし、バンクシーの作品は市民権を得ていて、自治体などからの支持が厚く、作品が描かれたビルの不動産価値が高騰したり、彼が残した作品自体も時には1億円を超える高値で取引されることもあります。
(ハリウッド俳優にもファンが多く、オークションで、ブラット・ピットとアンジェリーナ・ジョリー夫妻が、100万ポンド[約1億9千万円]で作品を買い占めたしたことも)
逆に、バンクシーの作品に落書きを加えた男性が公共物汚損行為で起訴され、「なぜバンクシーは起訴されないのか」と尋ねたところ、地方検事局は「公共物汚損行為で起訴できるのは、土地の所有者が起訴した時のみ。バンクシーのアートに文句を言う人間はいない」と答えたと言います。
様々な場所で活動
時には、ロンドンの街中を使って、インスタレーションとして作品を表現
「マクドナルドが私たちから子どもを奪う」
風船の空気が抜けるまで、9時間持ちこたえたようです。
またある時は動物園に忍び込んで、動物からのメッセージを表現したり、
時には有名な美術館に忍び込み、監視員が寝ている隙に、勝手に自分の作品を飾ったり、
またある時には、パレスチナ自治区とイスラエルの間に作られた壁(高さはベルリンの壁の3倍、長さは700km)にも、武装した監視員の目を盗み、多くの作品を残しています。
テーマパーク「Dismaland」
また、最近話題となっているのが彼がプロデュースしたテーマパーク「Dismaland」
夢の国ではなく、憂うつな(=Dismal)王国、「Dismaland(ディズマランド)」
2015年8月22日(土)〜5週間限定でイギリスにオープンしました。
歪んだアリエルの後ろには、荒廃したシンデレラ城と、あえてやる気ない演出をして接客する園内キャスト。まさに憂うつですね。
こちらはシンデレラをモチーフに、ダイアナ妃の事故をパパラッチする記者たちを皮肉っているそうです。
流行のセルフィーをモチーフにした作品も。
園内にはバンクシー以外にも賛同した多くのアーティストの作品群が展示されているようです。
このディズマランド、5週間で来園者は15万人以上にのぼり、次の開催は、テーマパークの資材や設備を、全てフランス北部のカレーにある難民キャンプに送り、開催されるようです。
この開催自体が、「難民問題を痛烈に皮肉」するメッセージとなるようです。
彼の写真集の中の言葉には、こう綴られています。
・心ない破壊には一考あってしかるべき
・才能があっても成功できないのはごく当たり前。
引きこもる理由を見つける前に家から飛び出せ。
・自分の名前だけのために名声を得る時代は終わった。
(中略)名声は、ほかに何かやったことの副産物だ。
そして、最後には、こう書かれています。
「人は僕のことが大好きか、大嫌いか、そうでなければどうでもいいかだ」