英国のリアルを映し出した写真家 リチャード・ビリンガム
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リチャード・ビリンガム(Richard Billingham)
1970年バーミンガム生まれ。
97年に『センセーション』展に参加。2001年にはターナー賞(英美術界のノーベル賞)にもノミネートされています。
家族のリアルを映し出す
彼の代表的な作品が、『Ray’s Laugh』(2000年)です。
この写真集は、ビリンガムの両親、アルコール中毒の父・レイと肥満で刺青だらけの母が被写体です。
人間の本質を描きだしたこの作品は、英国の写真集で最も重要な1冊ともいわれています。
(Via: http://www.utata.org/sundaysalon/richard-billingham/)
(Via: http://www.utata.org/sundaysalon/richard-billingham/)
(Via:https://hannahsarahlewis.wordpress.com/2011/12/06/richard-billingham-rays-a-laugh/)
他人の目が届かない「家」という特別な空間で、まるで隠しカメラで撮ったかのように写真が撮られています。
貧しい集合住宅の部屋の中で、半裸で酔いつぶれる姿や、本能に任せて食べ物を手にする姿など、イギリスのある側面でのリアルが鮮明に映し出されています。
現在原本は入手困難ですが、再販版が販売されています。
輝かしい側面ばかりがフォーカスされがちですが、ここに映し出された光景も英国のひとつのリアル。
気になる方はぜひチェックしてみてください。